新世界、目覚めたのは、神か悪魔か——。 すっかり廃墟と化してしまった超未来の練馬。その昔、光子力にまつわる大災害があったせいだと言われるが、詳細はおろか、その真偽さえも今はハッキリとわかってはいない。光子力研究所も今は植物に侵食され、その遺構はバベルの塔もかくやというモニュメントとして、中心地に鎮座している。 そのモニュメントのふもと、今はシャッター商店街となった光子力町の片隅で、Zちゃんとグレちゃんは2人きりで生活している。 彼女たちの家は廃材などを利用して建てられたバラック小屋。通称、光子力ハウス。かつては未来のエネルギーと呼ばれた光子力も廃れ、いま世界を支配するのは宇宙から降り注ぐゲッター線のエネルギー。それでもZちゃんたちは、いまは「効率の悪い前時代のエネルギー」と呼ばれる光子力を使って、日々を暮らしていた…。
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